2013年9月2日月曜日

OPT (一年間アメリカで働く権利)をとったら気をつけたいこと


                                                                                   Work in Progress / blumpy


リスクがついてくる OPT の本当の意味を理解しよう。


アメリカの大学を卒業すると「一年間アメリカで働いてもいいよ」というビザをとることができます。これを「OPT」と呼びます。これを取ると、12ヶ月間は働く権利をもらうことができ、そのうち2ヶ月間は全く何をしなくてもよいとされています。これを卒業後にとり、一年間アメリカでの生活を長らえる人もたくさんいるようです。私もその一人でした。

このビザを取ると「あ〜、二ヶ月間ゆっくりできる!!」と最初からだらだらと時間を過ごしてしまっている人を何人も見かけました。このような人は、一ヶ月経った辺りから「そろそろ仕事でも探そうかな。。」と、重い腰を上げ、比較的バーの低い(というイメージがある)在米している日本の企業を探し始める人が多いようです。


大学を苦労して卒業し、2ヶ月休みをもらっているのだから休みたい!という気持ちは非常によくわかるのですが、ここで考えておかなければならないことがあります。それは、1年間経ったら、新しいビザを手に入れない限り日本に帰らなければならないということです。

当たり前のことなのですが、ここで注意しなければいけないのは、OPT を取った人は在学中に就職活動をした人と違い、帰国した際に待っている仕事がないのです。もちろん、OPT で滞在中に2ヶ月分の休みを少し使いボストンで就職活動をすればよいのですが、年齢に未だにこだわる日本社会では「アメリカに残った理由」を肯定的に伝えることができなければ、職を探すのは難しいのではないでしょうか。

このことを考えたときに大切になってくるのが「どうしてアメリカに残って働きたいか」という理由です。この理由が、なんとなくアメリカに残りたかった。。。や、すぐに就職活動したくなかったという場合は、おそらく在学中に就職活動をして、卒業後帰国する方が安全だと思います。



                                                          Dangerous Risk Adrenaline Suicide by Fear of Falling / epSos.de

ここまでのリスクを冒して OPT を取るメリットはなんなのか?


OPT のメリットとは「アメリカの会社がどのような仕事の仕方をしているか」というのを実体験を元に経験できることです。これにより、日本の社会とは考え方や風土が違った ”経験” を身につけることができ、その経験を日本の会社にポジティブに反映できることです。また、アメリカ人の中で働いていたという経験から、グローバリゼーションが進む今、外国人と積極的に仕事ができるという力も身につけることができます。

私は、このスキルはなかなか日本では身につけることができないスキルだと思います。ここで大切になるのが、このスキルを1年間の間に身につけなくてはいけないということです。ここまでくると何となくわかっている人も多いのでないかと思いますが、このスキルを身につけるために1年間という時間は、はっきり言って短いです。

なので、2ヶ月間はのんびりして〜等と考えていると、スキルを身につけ、自分を日本企業に売り込むチャンスをみすみす逃してしまっています。また、在米日本企業に勤め、そこで1年後も雇われた場合は別として「もういいよ」となってしまった場合、アメリカに住んでいながら日本の社会を経験したということになるので、日本で一年間社会生活をした人に比べ、特にアドバンテージがあるようにも思えません。


この状況を避けるためには次のふたつを絶対に守る必要があります。


  • OPT をバケーションだと思わない:OPT の時間をバケーションという考え方をするのではなく、リスクを冒しながら「経験」を積む機会という認識を持つことが大切です。この意識を持つことにより、一日も早く仕事を見つける!という気持ちが湧いてきます。
  • 英語環境で仕事ができる力を身につける機会と考える:完全に周りが英語だけで仕事をしている中、外国人が堂々と不慣れな英語で仕事をするのは精神的にも大変です。社会に出ると、在学中にあった周りからのヘルプはなくなります。その中で、頂いている給料に見合う結果を出していく力をつけることにより、本当に意味での、外国人と仕事をする力を身につけることができるのではないでしょうか。


ここまで書くと、OPT のリスクが高すぎるように聞こえます。(笑)しかし、僕の親友の中には、OPT から大学の教授への道を辿った人や、アメリカの大手企業から契約を延長してもらい、5、6年経った今でもアメリカで活躍している人もいます。また、OPT 中に学んだ技術や経験を活かし、現在中国で就職口を見つけた友達もいます。

上記の方々のように、OPT は、その意味を理解し、真剣に取り組めば、これから世界という大舞台で活躍していく力やチャンスを掴む最高の機会だと思います。海外で働きたい!と強く思われている方は、一日一日を無駄にしないようにすれば、必ず良い結果がついてくると思います。

という訳で、海外で働いてみたいと思っている人が、OPT がどうゆうものなのかを理解し、世界で活躍する力を身につけてるための参考になればと思います。


1 件のコメント:

  1. とても貴重な事をありがとうございます。参考になりました

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